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コンピュータ・プログラムに特許性を認める 2008年10月08日 英国控訴裁判所判

■2008年10月8日 英国・控訴裁判所判決

 去る2008年10月8日、英国の控訴裁判所(Court of Appeal)は、コンピュータ・プログラムにつき、技術的な貢献があれば特許性を認める旨の判決を下した。
 本件において、UK-IPO(英国知的財産庁)は、コンピュータ内のダイナミック・リンク・ライブラリにおけるデータへのアクセス方法に関するシンビアン社の特許出願を、「クレーム発明はコンピュータ・プログラムそれ自体に関するものであり、特許保護対象外である」として拒絶した。
 これを不服としてシンビアン社は高等裁判所(High Court)に提訴したが、高等裁判所は「クレーム発明は技術的な貢献を行うものであり、特許保護対象から除外されない」との判決を下した。
 高等裁判所に不服のUK-IPOは、控訴裁判所に控訴し、控訴裁判所は、高等裁判所の上記判決を支持し、UK-IPOの控訴を棄却した。
 本件判決は、これまでコンピュータ・プログラムの特許性に否定的であった英国の判断基準を、欧州特許庁(EPO)の判断基準に一歩近づけたものと見ることができよう。

なお、本件判決文は以下のサイトから入手可能である。
本欄の担当
弁理士 伊東忠重
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