最新IP情報
中国特許法第4回改正の改正案(第二次審議)のポイント
中国特許法第4回改正の改正案(第二次審議)のポイント
2020年7月3日に中国全国人民代表大会常務委員会(全人大)は、中国特許法の第4回改正の改正案(第二次審議の意見募集稿)を公表しました。
今回の第4回改正の改正案のポイントは以下の通りです。
1.部分意匠制度の導入(改正案第2条第4項)
2.職務発明についての所属機関側の処置権の明確化(改正案第6条第1項)
3.職務発明の奨励方法(改正案第15条第2項)
4.信義誠実原則及び権利濫用禁止原則の明文化(改正案第20条)
5.新規性喪失の例外に国家緊急事態を追加(改正案第24条第1項第1号)
6.不特許事由に原子核変換方法を追加(改正案第25条第1項第5号)
7.意匠の国内優先権(6ヶ月)の導入(改正案第29条第2項)
8.優先権書類の提出期限の緩和(改正案第30条)
9.意匠の存続期間を10年から15年(出願日から起算)に延長(改正案第42条第1項)
10.特許の不合理な審査遅延による存続期間の補償(改正案第42条第2項)
11.医薬品の承認期間による存続期間の補償(改正案第42条第3項)
12.特許の開放許諾制度の導入(改正案第50~52条)
13.技術評価書の自発的提示(改正案第66条第2項)
14.特許詐称行為の罰金の増額(改正案第68条)
15.特許法執行機関による侵害調査権限の明確化(改正案第69条)
16.行政ルートの完備化(改正案第70条)
17.懲罰的賠償制度の導入(改正案第71条第1項)
18.法定賠償額の増額(改正案第71条第2項)
19.帳簿提出命令(改正案第71条第4項)
20.特許権侵害の訴訟時効を2年から3年に延長(改正案第74条第2項)
21.非侵害事項に医薬品販売の関連規定を追加(改正案第75条第2~4項)
なお、改正案(第二次審議の意見募集稿)の詳細(中国語)は、
http://www.npc.gov.cn/flcaw/userIndex.html?lid=ff80808172b5fee8017313b6232c2b55
にて入手することができます。
本欄の担当
副所長 弁理士 吉田 千秋
中国弁理士 張 小珣