最新IP情報

最新IP情報

外国の判決・IP情報速報

特許表示に関する規定を改正 中国

 2012年3月12日、中国の国家知識産権局(SIPO)が「専利標識表示弁法」(以下、「弁法」と略称する)を公表しました。この「弁法」は5月1日より施行されます。
 概要は以下の通りです。

 これまでは、2003年に発布実施された「専利標識と専利番号の表示方法に関する規定」により、中国では日本(日本特許法施行規則第68など)と同じく、特許権者が特許表示を行うことができ、特許表示をする場合は専利権の類別(即ち特許権、実用新案権又は意匠権)、及び特許番号を表示しなければなりませんでした。
 但し、出願中の権利については、表示及びその表示方式が明文に規定されてないことから、実務上は「特許出願中」でなく「特許」と表示したり、出願番号を表示しないで「特許出願中」という文字のみを表示したりする場合も見かけられました。
 このような出願中の権利の不適切表示問題に鑑み、今回の「弁法」には、出願中の権利(専利出願)を表示することができること、及びその表示方法が新規追加されました。
 より具体的には、出願人は、製品に出願係属中の権利を表示することができ、表示する場合は、専利出願の類別(即ち特許出願、実用新案出願又は意匠出願)、出願番号、及び「専利出願中、未登録」旨の字句を中国語で表示しなければなりません(「弁法」第7条)。
 また、物の特許(「弁法」第5条)、方法特許(「弁法」第6条)、特許出願中の権利(「弁法」第7条)を不正に表示した場合は、管理部門が是正を命じ、虚偽表示に該当した場合は、中国専利法第63条に基づき処罰され旨の規定が設けられています。(「弁法」第8条)。

なお、上記の中国語での情報は、以下のサイトから入手することができます。
本欄の担当
中国弁理士 張 小珣
PAGE TOP